歯内療法(根管治療)
Endodontics

歯を残す
高度な精密根管治療
歯内療法
歯内療法とは、むし歯や外傷などが原因で歯の神経(歯髄)が死んでしまったり、感染してしまった際に、歯を抜かずに残すことを目的とした治療です。
マイクロスコープを用いた精密根管治療は、歯内療法とも呼ばれ、歯の神経を残す治療や、根管内の細菌を除去する治療を含みます。マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない部分まで確認し、CT画像と組み合わせて根管の形状を正確に把握できます。無菌的な環境下で治療を行うことで、より精密な治療が可能になり、歯の「保存」に貢献します。
精密な根管治療が
歯の寿命を決める
精密な根管治療とは

根管治療は、感染した歯髄を除去して歯を保存する重要な治療法です。むし歯が神経まで達した歯や、外傷により歯髄が露出した歯を、抜歯せずに機能させ続けることができます。
成功の鍵は、複雑な根管内の感染源を完全に除去する処置が欠かせません。髪の毛ほどの細さで網目状に分岐する根管を、隅々まで清掃し無菌的に封鎖しなければならないのです。もしも処置が不完全だと、症状の再発を招き、根尖部に病変を形成して抜歯に至るリスクが高まります。
一方で根管治療が成功すれば、インプラントや入れ歯では得られない、自分の歯で噛む感覚を維持できます。
こんな方に精密な根管治療をおすすめ
- 他の医院で神経を取ると言われたが神経を残したい・・・
- 他の医院で抜歯をすすめられたが歯を残したい・・・
- 最近治療したばかりなのにまた痛い・・・
- 何回治療しても良くならない・・・
当院の歯内療法
(根管治療)の特徴
01日本歯内療法学会の専門医による治療

日本歯内療法学会の専門医は、歯内療法(根管治療)の高度な知識と技術を有し、厳しい審査を経て認定されます。
当院の副院長は2025年現在北海道内に8名しかいない専門医の一人です。
当院では、その専門医による精密かつ再発の少ない治療を行っており、複雑な症例にも対応可能です。歯を残すための最善の治療を、科学的根拠に基づいてご提供します。
02できる限り歯を残す治療を行います

なるべく歯を残す治療のために必要なのが、患部を最大25倍にも拡大して治療ができる「マイクロスコープ(歯科用手術用顕微鏡)」です。
当院では、出来る限り患者様ご自身の歯を残し、将来に渡って心身ともに健康に過ごしてほしいという願いから、根管治療に限らず、副院長の担当するほぼ全ての診療にマイクロスコープを使用しております。
肉眼
拡大イメージ
03ラバーダム防湿の徹底

ラバーダム防湿とは、お口に薄いゴム製のシートを被せ、治療する歯のみをシートの外側に出すことによって、唾液と一緒に細菌が患部へ侵入して感染するのを防ぐ処置です。
根管治療中に(治療時の血液や歯の欠片を含んだ)唾液や細菌が侵入すると、治療の成功率が下がる原因になります。
当院では、すべての根管治療でラバーダム防湿を徹底しています。治療部位を清潔に保つことで感染リスクを最小限に抑え、より安全で確実な治療を実現しています。
04CTによる立体的な診断

歯科用CTは、歯や骨の状態を立体的に把握できるため、根管の形状や病変の正確な診断に非常に役立ちます。より安全で的確な治療計画を立てるために重要な機器です。
当院では歯科用CTを活用し、歯や骨の状態を立体的に把握した上で診断・治療を行っています。従来のレントゲンでは見えにくかった病変や複雑な根管形態も、CTにより正確に確認できます。これにより、見落としのない精度の高い治療が可能になります。
05MTAセメントによる高い封鎖性

治療後の根管をしっかりと封鎖することは、細菌の再感染を防ぐうえで非常に重要です。当院では、必要に応じてMTAセメントを使用しています。MTAセメントは高い封鎖性と生体親和性を備えており、難治性の症例にも対応可能な材料として信頼されています。
※当院の場合、本来、穴が空いてはいけない箇所に空いているパーフォレーション(穿孔)症例などMTAセメントが必要な場合に適宜使用しています。
06破折歯(歯根破折)の接着治療にも注力

歯根が縦に割れた歯は、従来なら抜歯が避けられませんでした。しかし「破折歯接着治療」により、歯を保存できる可能性があります。
破折部分から細菌が侵入すると、歯ぐきの腫れや痛みが生じます。このような歯でも、割れた部分を徹底的に清掃・消毒した後、特殊な医療用接着剤で強固に接着いたします。治療により歯の機能を回復させ、抜歯を回避できる場合があるのです。
他院で抜歯宣告を受けた方も、まだ歯を残せる可能性があるかもしれません。ご相談ください。
他院で「重度のむし歯なので抜歯」と言われた方へ
重度のむし歯とは・・・

むし歯が神経まで達すると、激しい痛みが現れます。冷たいものがしみ、夜も眠れないほどの痛みに悩まされることもあるのです。放置すれば神経が死に、歯の根の先に膿が溜まってしまいます。しかし根管治療なら、歯を残せるかもしれません。神経を取った歯は確かに弱くなりますが、適切な土台と被せ物で機能を回復できます。
精密根管治療により抜歯を回避できる可能性も
マイクロスコープで根管内部を拡大視しながら、感染源を確実に除去していくのが精密根管治療です。CT撮影により複雑な根管形態を立体的に把握し、見落としのない治療を実現しています。またラバーダム防湿により唾液の侵入を防ぎ、無菌的環境下で処置を進めるのも当院の特徴です。自費診療では時間をかけて丁寧に治療できるため、再発リスクを大幅に抑えられますので、保存困難と診断された歯でも、諦めずにご相談ください。
お電話お気軽にご連絡ください。
- 診療時間
- 月・火・木・金 9:00~13:00/14:30~17:30
土 9:00~13:00 - 受付時間
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土 9:00~12:00
※お電話のお問い合わせは受付時間内にお願いいたします。 - 休診日
- 水曜・土曜午後・日曜・祝祭日
歯内療法(根管治療)の
流れ
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01

診査・診断
レントゲンで根管の形と病気の範囲を確認します。歯にひび割れや穴がないかも詳しく調べるのです。しっかりとした診断があってこそ、適切な治療計画を立てられます。患者様ごとに異なる歯の状態に合わせて、治療方針を決定いたします。
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02

根管形成・清掃
専用の器具で感染した神経を取り除きます。根管は複雑に曲がり、枝分かれもあるため、慎重に治療を進めなければなりません。柔らかい器具を使い、根管の形を保ちながら広げて清掃いたします。少しでも取り残しがあれば再発の原因となるため、すみずみまで除去します。
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03

薬剤による洗浄と貼薬
洗浄液で削りカスや細菌を溶かして流し出します。器具が届かない細かい部分も綺麗にした後、薬を詰めて残った細菌を殺菌し、根管内を整えます。
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04

根管充填
無菌化された根管を、ガッタパーチャーとシーラーで緊密に封鎖します。空洞のままでは再感染のリスクが高まるため、隙間なく緊密に充填することが重要です。レントゲンで充填状態を確認します。
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05

支台築造
歯質の欠損が大きい場合、ファイバーポストやメタルコアで土台を構築します。残存歯質の量や部位により、適切な材料をご提案します。接着性レジンセメントで強固に固定し、被せ物を支える基盤を整えます。
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06

被せ物作製
型取りを行い、歯の形態と機能を回復する被せ物を製作いたします。適合性の高い被せ物により、細菌の侵入を防ぎます。特にセラミックは生体親和性が高く、プラークも付着しにくいのがメリットです。長期的な予後が期待できるため、当院ではセラミック治療をおすすめしています。装着後はかみ合わせを精密に調整し、治療完了です。
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07

メインテナンス
根管治療を受けた歯は、健康な歯より弱くなっています。そのため定期的にメインテナンスを受けて、病変の再発リスクを可能な限り下げた方が良いです。特に被せ物の周りには汚れが溜まりやすいため、専門的なクリーニングが必要です。かみ合わせも定期的に確認し、特定の歯に過度な力がかかっていないかチェック。継続的な管理で、治療した歯を長く使い続けることが期待できます。